私用があってこの街に来たのだが、”タンドリーさんま”たるものを食べれるインドカレー屋がある
という知人の話から、足を運んでみた。
食べ放題980円と上述のサンマで様子を見ることに。
街によくある喫茶店規模の店には、日本人客は勿論のこと、近隣のインド人も来ている様で、
客の出入りが絶えない。
カレーは辛さを4段階に分けてあり、計6種ほどある。
最近では当り前になってきているが手焼きのナンと白いごはんを好きに選べて、
残すとペナルティが課せられる点を除けば、ホテルのビュッフェスタイルの食べ放題さながらである。
先ずはゆで卵がごろりと入った甘口の「卵のカレー」(写真右上の黄色いカレー)を一口。
ココナッツミルクのような甘味はなく、たまねぎ用の甘味やフォンの味がしてなかなか。
次にキーマカレー(写真左上)、これもスパイスが効いて、肉の甘味も出ておりおいしい。

写真右下が激辛のチキンカレーで四川中華などの辛いものを辛味の中でも味わって食す、
言ってみれば人並みに辛味耐性のある蚯蚓でもどうにも辛い代物。
あらびきコショーのような唐辛子が多量に投入されており、普通のカレー感覚で一口食べると
頭も舌もしびれ、水を飲んで流し込んだ後は手や胃がしびれるほどの辛さ。
しかも辛さの中の味わいを見つける余裕が全くない。
その後に目当てのサンマが来たのだが、もはや普通の焼き魚としか思えず、
その他の種類のヒヨコ豆のカレーやキャベツなどの葉野菜が沢山入ったクミン風味のスープカレーなど、
いずれも甘く感じて、ただしたの上をさらりと通過する始末。

江戸川橋という駅は東京暮らしの長い人でもぴんと来ないような比較的耳慣れない
土地であるが、神田川のほとりの早稲田から近いアットホームな下町である。
この早稲田周辺で思い出すのは、かれこれ12年も昔にタイ料理屋のティーヌーンのラーメン屋が出来て、
トムヤムクンラーメンを食べたときのことである。
今日のように現地仕様の激辛で、鼻水も冷や汗も流しながら数時間過ごした記憶がある。
昨今のティーヌーンはそれ以来恐ろしくて入っていないのでどうなっているか分らないのだが、
(実際バンコクに滞在した時のトムヤムクンスープはどれもそれほど辛くなかったのだが。)
早稲田周辺というのはそのような異国料理の出店し易い土地柄なのだろうか?
ともあれ、このままの素朴感で現地の味を体感させてくれるお店のままでいて欲しいところである。