この店は元は国立にあったお店が移転して新宿に店を構え
かれこれ数年経つ店である。
今は無き三越百貨店の建物裏手の道をもう少し新宿3丁目寄りに行ったところにその店はある。
ここのランチは毎日食べるには高いけれど、たまの休日にゆったりと愉しむには
十分手頃な値段で、カジュアルなフレンチを頂くことが出来る。
どうも休日のランチはコースしかないようで、前菜、メイン(魚または肉)、デザート、
コーヒー、パンが付くものか、フルコースになっている。
メイン一皿のコースを発注。程なくして前菜がきた。
タコのサラダで一見するとヴィネガーのきいたマリネ風に見えるが、
ニンニクやわずかなタマネギ、オリーブオイルにパセリといった至ってシンプルなものだけで、
塩梅良く仕上げているため、タコ自体の質はほどほどであるが、十分に美味しさを堪能できる。
この店の特筆すべきはパンで、粉の美味しさもさることながら、
周りの皮のカリッとした食感と中の程良いしっとり感が非常に癖になるおいしさで、
出てきた料理とも良くあってついつい多めに食べてしまう。

メインの肉はチーズとハムを豚肉で挟んでパン粉を付けて多めの油で揚げ焼きにしたもので、
酸味のほのかに残るトマトソースや、ディルの香りがメインのハーブ類と共に食べると
絶妙な調和をなして、独特の風味や味わいが出る。
実に美味しく、またジューシーでいながらカリカリに揚がった表面のパン粉の食感も
手伝って夢中に食べてしまう。

昼にばかり足を運んでいて、一度も平日の夜に訪れたことがないため、
ワインやチーズなど食べたことがないことは勿論、雰囲気すら知らない。
今度は夜に訪ねて、昼との違いを記事にしたいと思う。