深夜大きく店を構える屋台がある。
郊外などでよく見るテント型をした屋台に加え、
ブルーシートで囲いを作り、その囲われたスペースに
机や丸いすを並べオープンスペースを設けてある。
つまり”大きな”屋台である。

つまみは入り口おぼしき机に並べられた数々のつまみ群や
テント屋台車で作られる暖かいおでんや肉豆腐。
〆はうどん、蕎麦を発注することができる。
勝手を知らない蚯蚓は食べたいものを主人に発注。
テーブル席まで運んできてくれた。
この机の威力は中々なもので、普通の純然たる屋台では
考えられない数のつまみが広がっており、楽しい。

その中から、手作りめいたポテトサラダを発注。
その他ワンカップ酒、漬物、おでんなどで青空晩酌を始めた。

普段はこの上ないオフィス街であろうビル群の景色は
空を見上げると気付くくらいで、まったくの別空間である。
新聞社勤めの仕事を終えた人や、買出しに来た人々などで、
午前2時を過ぎているというのにこの店には活気があり、
気分転換には最適といえる。
発注したポテトサラダなども下手な居酒屋よりずっと旨い、
というより、ベーシックに美味しくて、思わずリピート発注。
この近辺は住居が少ない為、郊外のベッドタウンに比べて
深夜営業をする店はぐっと少ない。
夜10時ともなれば正月が来たかのように静かになる。
その中で、この店は明け方まで営業している貴重なスペースといえよう。