刺身つまみに冷酒を一杯引っ掛け候。
小伝馬町駅からそこそこ距離があるのだが、
天ぷらややら一杯飲み屋など、ガード下の雰囲気で小ぢんまりと
軒を並べる一画に本日の店はある。
馴染み客が殆どのこの店は、6,7人座れるカウンター席と
3,4人ほどのテーブル席のみの小さな店である。
入ると、このような店を営むには比較的若く感じる男性2人が
感じ良く対応してくれ、一人客の蚯蚓に色々と出してくれるように
取り計らってくれる事になった。
まずはビールで乾いたのどを潤し、刺身を頂く。
はじめの一噛みが、がりっとする、魚の身の新鮮さが
よくわかる切り身の食感から、この店の良さが伝わってきて、
久し振りの掘り出しものの店の感触を得た。
鮪やアマダイ等、ちょっと気の利いた刺身も甘味があったり、
脂が乗っていたりで、旨味があり日本酒を発注せずにはいられない。


日本酒なぞも適当に好みを伝えて、あとは適当についでもらって、
気構え無く楽に引っ掛けられる。
店の方は聞くところに元は魚屋で、その甲斐あって、
いい魚を値ごろで提供できるそうである。
元魚屋と称して、小洒落た居酒屋で中途な魚を出す店は多いが、
ここはそういった飾り気は無く、その分安く全てを提供してくれる
いわゆる良心的な店であった。