六本木のアマンドに程近い界隈に、一軒隠れ家風の一杯飲み屋がある。
赤提灯と下に書かれた看板の文字の書き様に惹かれ、
誘蛾灯に引き寄せられる蛾の如くに、笹の小道を進んで奥にある店へと
足が勝手に向かって行った次第である。

中は京成立石やら新宿の思いで横丁に劣らない枯れた飲み屋で、
とりあえず、酎ハイとモツ煮を発注。
程なくしてモツ煮が来た。
味噌仕立てといっても、甘辛い、どちらかというと七味より
黄色いからしの良く合う煮込みで、
一口食べると肩を張らずにほっとする心地に切り替わる。
塩らっきょうも大降りで辛くてなかなか。

本日は店の閉店時間に近いタイミングで来店したため発注しなかったが、
焼きものも炭火で焼いているようで、
非常に興味深いところである。
何より、六本木という街を笹の小道を通る間に忘れさせる
この店の造りに魅了された。
今度この店を訪れるときは、焼きものを目当てに来てみたいところである。
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