吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年06月30日

森下(どじょう) 〜懐かしのどじょうや

本日昼に森下でどじょうを喰らい候。

橋の近くのどじょうやというと、浅草の駒形のどじょうやが有名であるが、
蚯蚓が「どじょうや」と言われて思い出すのは先ずこの高橋の袂にある店である。

というのも、親父に連れられ初めてどじょうというのを口にしたのが
この店だったからである。
子供の頃、柳川風のほうを食べさせてもらったが、それでもなんだか
どじょうの泥臭さと見た目の物珍しさが相まって決して好んで食べた記憶がない。
それが今となっては連れ立って行こうものならこちらが先を切って
どじょうを開いてもいない「まる」を発注し、
すかさず合わせてビールを発注するといった始末で、
己も年を取ったと日々感じる瞬間である。

懐かしさはさておき、どじょうの「まる」と、鰻の白焼き、鯉こくを発注。
夏日とあって、暑さしのぎのうちわを各人店からもらえるのだが、
己をあおぎ心地よい風で気分も上々といったところに
鍋に綺麗に敷き詰められた「まる」がきた。

早速火にかけ、くつくつと温まった頃に葱を放りこみ、半生の葱とどじょうと
黄色い鼻の通る香りの山椒を一振りして頂くと、そこからはもう記憶を思い起こす
会話などなくとも、全てがよみがえる。
子供の頃はいささかしんどかったどじょうの味も、山椒と葱の香りとともに
むしろ心地よいほろ苦さと化して、ビールが進む。

森下 どじょうまる.gif

鰻の白焼きは白醤油ベースの透き通ったタレにちょいとつけて
山葵と共に頂くと、旨味充分で日本酒すら飲みたくなる。

〆の鯉こくも独特の旨味がしっかりとくる濃厚な味わいと
魚の身の締まった食感の心地よさで、
しっかり食べたという満腹感があってよい。
食後は川の景色やら商店街を楽しみつつぶらりと散歩し、うちわを片手に
お江戸気分と懐かしさで暑さも心地よい初夏のひと時を過ごした蚯蚓であった。

この店の場所はこちら
posted by 蚯蚓仙人 at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 森下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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