吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年12月30日

特別編・イタリア 〜蚯蚓イタリアへ行く2

旅の第2日目、ナポリの朝は夕べの雨が嘘であったかの如く、晴れ。
窓を見下ろすと、魚屋と野菜屋だけは朝っぱらから
店を開けていて、街が動き出し始めていることをぼんやりと眺めていると
いよいよカフェ(エスプレッソ)の香りが漂ってきて、朝食である。

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フェンネルなどスーパーで購入したものであるが、
日本のセロリ程度の値段で手軽にいただけるとあって、
この旅で最もよく食べたハーブである。
日本では人参の葉ような細い葉の部分を香草として用いるのを
よく目にするが、イタリアでは茎の基部が、玉葱の如く
白く丸くふくらみ、食感はチコリーとセロリの中間の歯ざわり、
風味はフェンネル独特のアニスの香りがして実に美味しい根菜である。

モッツァレラチーズはスーパーで買うとそれなりで、
日本の店で買ったものと大差が無いが、
パンはナポリのどこでも粉の風味が感じられる素朴でありながら、
うまいものである。
この後鳥を丸ごと煮た旨味たっぷりのスープを頂き、
朝からしっかり食事を摂る。

食後に知人が、この家の住人の食べるナッツを勧めてくれた。
これが今回の旅で、初めて知る特筆すべき食の1つとなったのだが、
ナッツを”ナッツ割りバサミ”のようなもので割り、
時には干しイチジクと共に食べる。
中でも蚯蚓が気に入ったものはどんぐりの実で、
マカデミアナッツほどではないが脂肪分を含み、噛むほどに
よく漬かった醤油にんにくの風味のようななんとも独特の
美味しさを有する。
またさらに、これを干しイチジクに軽くはさみ頂くと、
今度はイチジクの甘味と風味とが混ざって、
プロシュートを食べているような感覚にさえ陥る。
干しイチジクも日本に入る大半の中国産のものより、
しっとりしていてイチゴのような風味があるため、
これを単体で頂くのもなかなか。

プレートにざっと敷き詰め、割バサミ等と一緒に置きかごの蓋がされて
食卓の脇に置かれており、日本のコタツの上のみかんの
ように口寂しい時や食後に頂くのであろう。

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腹ごなしに近くを散歩をすると先ほど窓から見えた魚屋には
鰻が水槽で意気揚々と泳いでおり、これは一般家庭でどのように
食されるのだろうかと気になりながらもすぐに部屋へと戻り、
早速、サルディーニア島へ知人と出発した。

島へはナポリの空港から2時間弱で着く。
空港では知人の友人のマウラがサプライズで出迎えてくれ、
空港から北西に位置するオリスターノという街へ向かった。
途中、蚯蚓の顔ほどの大きさのサンドイッチを頂き、
たった数時間でアメリカに来てしまったのかと思ったが、
食べるとチーズはさほどでもないが、パンとハムがうまい。

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知人の関係上、ここでも臨海実験所に立ち寄っえたのだが、
そこで、今回の旅で一番お世話になったクリスティアーナとも合流。
マウラとは1月1日の夜に食事でもしようということで別れ、
雨の降り始める夕方ごろに本日泊まる宿へと
クリスティアーナ、クリスティアーナの友人のアレッサンドラ、
知人、蚯蚓の4人で向かった。

夕食には早い時間ということでホテルで一休みし、現地時間の8時ごろ、
歩いていけるお勧めのリストランテへ食事をしに向かう。
エントランスは照明など実に温かみがあって居心地がよさそうである。
中に入ると、左手にブッフェ形式でアンチパストが並んでいる。

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アンチパストを盛り合わせにして、ワインを発注。
クリスティアーナやアレッサンドラは十分に酒を飲んでもよい
年頃なのだが、夜だろうと昼だろうと飲まないらしい。
ということで、知人と蚯蚓で一本を飲むことになる。

サルド特有のパンの原型とも言える薄いトルティーヤ風のパンを
ボッタルガ入りのパテをつけながら頂き、待つ。

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「このパテにはボッタルガが入っているから是非ためしてみて」
とか、「何人なのか?」など、ざっくばらんに店の人と会話する間に、
アンチパストが続々運ばれてきた。
さらに4人分盛られていて、それを好みで忙しく己の皿にめいめい取り分ける。

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あめ色の銀杏のような見た目をしたチッポリーナ(CIPPOLLINA)は玉葱で、
玉葱特有のカラメル化した香ばしい旨味とマリネされた柔らかい酸味が
心地よく、カラメル化させたときの油分が程よく旨い。
ナスもまた然りで、旨味が苦味になる直前の火の入り具合と、
油分で旨味十分な美味しい一品。

サーモンや蛸はレモンでマリネされているのだが、
イタリアの皮の分厚い素朴なレモンは酸味より果実の風味が
強いのでその美味しさが品と化して、美味しくいただける。

ムール貝のグラタンはボッタルガがこれまた混ざっているので、
風味と旨味がしっかり来て、しっとりとして美味しいのだが、
どちらかというと冷えてしまっていて、常温で食べたかった一品。

そのほか、どの皿にもサルディーニア島の地場の素材が
入っていて楽しめた。

次に、パスタやメインをというときに、
昼に頂いたパンを悔やむほどに既に腹が満杯で、
マナー違反であるが、アンチパストのみでその他全てを飛ばして、
ドルチェへ。

チーズの入ったパイに蜂蜜をかけ、
サンブーカのようなものをかけたドルチェは、
表面の蜂蜜の風味と中に入ったレモンの風味が混ざって、
そこにチーズの塩気と伸びる乳脂肪分がパイ生地と
よくあっておいしい。

結局、深夜ホテルへ戻ることになったが、
サルド特有の食探しの旅の第一日目としては
かなり満足のいったものであったと思いつつ、床についた。
posted by 蚯蚓仙人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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