吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年08月27日

東京・千歳烏山(蕎麦) 〜鴨南蛮の小さな心遣い

本日夜にまたもや鴨南蛮を食す。

前回の記事以後も鴨南蛮を求めて色々試してみたものの、
記事に至る店がない残念な日が続いた切ない日々である。

この千歳烏山の店は前回の店より昔からある
烏山の今や10年近くにもなる古参とも言える。

職人の蕎麦を打つ姿が客席から見えるスペースを設けた
今ではそれほど目新しくない内装であるが、
当時は斬新で魅力的にうつったものである。

酒やつまみもあるが、つまみは少量の割に値が張るので
濁り酒とねぎびたしのみ発注。
蕎麦はもちろん鴨南蛮である。

しばらくして酒とつまみが来た。
切子のビールグラスに品良く入った白濁した酒は、
辛口でありつつも濁りらしい甘酒の風味と米の旨味が後からぐっときて
なかなかのもの。
ねぎびたしは筒状にぶつ切りされた葱をうすい出汁で煮びたしにしたもので、
鰹の僅かな風味と下に敷かれた昆布の旨味、葱の甘味が一体となって、
品のよい一品と化す。

そうこうするうちに鴨南蛮が運ばれてきた。
小さな短冊状に切られた鴨肉や葱、三つ葉といった鴨南蛮の基本役者達が
蕎麦をすするとそれぞれのいい味を出す。
麺は暖かいものと冷たいものの区別なく出す事もあり、すすると口の中で
ほどけ溶けるのだが、細かく刻まれた鴨や葱などと一緒に口に放ると
全ての甘味と旨味が一気に押し寄せて体も熱くなる旨さになる。

他店の鴨南蛮は専ら鴨肉が薄切りもしくは丸っこいぶつ切りのため、
麺と一緒にすすれないが、この店くらいであれば、一気に口に含める。
他店はそれなりに蕎麦の食感を残しているので、遅れて肉をほおばるのも
待っていられるが、この麺ではそうは行かない。
この店の暖かい蕎麦の麺が口でほどけるのを配慮して、
そのような鴨肉の切り刻みをしたのであれば、実にすばらしい工夫といっていい。

このところ鴨南蛮というあたたかい蕎麦を食べ続け、
蕎麦屋の創意工夫を垣間見る機会が増えた事が実に蚯蚓としては興味深い。
今回記事にした店のような発見は、
単に「この鴨肉は質のよい鴨肉だから旨い」といった類の話とは一味違うものである。
己の打つ蕎麦を知るからこそ出来る工夫はまだまだあるはずで、
そのような心を奮わす機会を求め、今後も鴨南蛮を食べたいところである。
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2005年08月22日

東京・千歳烏山(蕎麦) 〜野菜の甘みが旨い鴨南ばん

本日夜に鴨南ばんを食す。

長い風邪の間に気持ち小食になった蚯蚓は専ら
暖かい蕎麦にご執心である。

浜町の蕎麦屋で暖かい蕎麦に開眼して、
過去にざるしか食べず、その後足が遠のいてしまった店も、
思い直して暖かい蕎麦を求め彷徨っている次第である。

この千歳烏山の蕎麦やも冷たい蕎麦は今ひとつ好みでないにもかかわらず、
つまみの美味さが秀でており、日本酒をあおって〆る店のひとつであった。
今宵はそのせいろのみを求める心を改め、鴨南蛮はいかがなものかと、
かもそば(暖かい)を発注。

相変わらずこの店は発注から皿が来るのが長いが、
それも解って、待とうと思って待つと、不思議となんとか待てるものである。
しばらくして皿が来た。

千歳烏山 鴨蕎麦.gif

鮮やかな緑の映えるかも蕎麦である。
その緑はユリの蕾で、一口頂くと、さやえんどうの様なさっくりとした
歯ざわりで噛むほどに野菜の甘みがあって、実に美味い。
これまた歯ざわりの良い白いマコモダケも香ばしく風味があって、
よくある鴨蕎麦の濃い目の汁とは逆の色の薄い甘みの淡い汁である。
鴨肉は、気持ち薫香を感じるややレアなもので、
黒胡椒が薄味の汁の代わりに肉の臭みを引きうける役割を果たしている。
きのこの類も風味をしっかり放つので、肉と共に頂くとこれまた違った美味しさがある。

また蕎麦も冷たいものとは異なり太めに切った麺が汁を含み、
ずずっと頂くと鴨肉の香りが舞って一層食欲が増す。
硬めにゆでてあるのか、食感もしっかりあって食べ応えがある。

冷たい蕎麦が好みでなくとも、暖かい蕎麦は美味しいということもあるのだと、
痛感したひと時であったが、ともかく、この野菜の甘みやらさらりとした汁、
おきまりの肉団子は山椒の香りの豊かなものと、暑い夏に調子の整う一品である。
今までの鴨なんばんとは一味異なる鴨なんばんで
また目当てに食べに行きたいと思う今日この頃である。

このお店の場所はこちら
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2005年08月19日

ブログ更新のお知らせ

日々ブログ「蚯蚓が行く」を御愛読頂き有り難うございます。

小生先々週より、流行り風邪にかかり、
外食を楽しむ体調が維持できない状態でおりました。
お陰さまで、風邪も完治し、お店に出向いた折に、
食べ物の味等がきちんと分かる目処が立ちましたので、
ご連絡申し上げます。

「蚯蚓が行く」は来週22日(月)より、再開する予定でおります。

更新が滞り、心配から御一報頂きました皆様には深く御礼申し上げます。
今後とも「蚯蚓が行く」の御愛読を宜しくお願い致します。
                    
                             蚯蚓仙人
posted by 蚯蚓仙人 at 15:49| Comment(2) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月03日

東京・浜町(天丼)〜天丼の美味しい蕎麦屋

本日昼に天丼を頂き候。

この店、店の構えは明らかに蕎麦屋なのだが、
蕎麦にうるさい蚯蚓としてはいまひとつぴんと来ない。
しかし、この店の天丼は浅草の老舗天丼屋などを髣髴とさせる旨さを
何故か持っている不思議な蕎麦屋であると蚯蚓は感じる。

普段はかき揚げ天丼と蕎麦のセットを頂く事が多く、
その際に毎度毎度、蕎麦よりかき揚げ丼の旨さに感心してしまう。
そこで本日は天丼を発注。
程よいタイミングで天丼がきた。

人形町 天丼.gif

よくある天丼のような大海老は入っていないが、
人参等の野菜もどことなく根菜の濃い美味しさが際立っており、
表面の細かい揚げ部分はかりっとして、中の衣はもちっと浅草風。
特筆すべきはこの天丼のタレで、濃厚な中に、梅丹の風味のような
奥深さが感じられ、一瞬、人形町界隈の寿司屋の旨い穴子のツメを
を思い起こさせる。
かき揚げも食感、旨味がなかなかのイカのかき揚げで、
これもタレと実に好く合う。

他の吸い物や漬物などは至って普通であるが、この天丼のタレの旨さは
なかなかのもの。
昼からしっかり天丼を食らうとなんとも眠気がくるが、
たまには良かれと思う折に、また食べたい天丼である。
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2005年08月01日

東京・人形町(洋食)〜コロペットとはこれ如何に?

本日昼に人形町でコロペットなる洋食を頂く。

親子丼で有名な老舗店から日本橋方向に真っ直ぐ向かうと、
その店はある。

一見すると年期の入った喫茶店であるが、
コロペットという食べ物をうたった看板やら、
「コロペットにはエバミルクを使ってあり・・・」といった薀蓄の張り紙が
蚯蚓の興味を惹き、早速入店。

中もカウンター付きの昔めいた喫茶店の雰囲気である。
メニューはハンバーグやオムライスのような洋お食もあり、
おいしそうなので気になるところではあったが、何はともあれ、
コロペットのセットを発注。
エビや豚、鳥、牛など数種類の中から、2種類を選ぶ。

しばらくしてスープなどを先に出されつつ、引き続いてメインの皿が来た。
こんもり雰囲気良く盛られた千切りきゃべつにこれまた感じよく
エビのコロペットと牛のコロペットが並べられてきた。

人形町 コロペット.gif

早速一かじりすると、クリームコロッケまで行かないクリーミーなマッシュポテトに
ぶつ切りくらいの海老の身が混ぜ込まれている感じ。
レモンをぎゅっと絞って食べると飽きずに懐かしい心地がしていただける。
牛のコロペットも完全なミンチのコロッケではなく、
薄切りにされた肉がマッシュポテトをくるんでいて、
それをコロッケ状にしたようなもの。
確かにこのクリーミーだけど、ポテトの雰囲気もある練り物が一芸あって、
揚げ物の2本立てにも関わらず、飽きずに食べる事が出来る。

ご飯や付け合せのスープはいかにも喫茶店といったものであるが、
そこは懐かしさを増長させるものと考えればそれなりにいただける。

このコロペットの雰囲気は下町の老舗の庶民の洋食の感じがあって
なかなか興味深い。
今度他のオムライスやハンバーグにも期待しつつ試してみたいところである。

この店の場所はこちら




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