吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年06月30日

森下(どじょう) 〜懐かしのどじょうや

本日昼に森下でどじょうを喰らい候。

橋の近くのどじょうやというと、浅草の駒形のどじょうやが有名であるが、
蚯蚓が「どじょうや」と言われて思い出すのは先ずこの高橋の袂にある店である。

というのも、親父に連れられ初めてどじょうというのを口にしたのが
この店だったからである。
子供の頃、柳川風のほうを食べさせてもらったが、それでもなんだか
どじょうの泥臭さと見た目の物珍しさが相まって決して好んで食べた記憶がない。
それが今となっては連れ立って行こうものならこちらが先を切って
どじょうを開いてもいない「まる」を発注し、
すかさず合わせてビールを発注するといった始末で、
己も年を取ったと日々感じる瞬間である。

懐かしさはさておき、どじょうの「まる」と、鰻の白焼き、鯉こくを発注。
夏日とあって、暑さしのぎのうちわを各人店からもらえるのだが、
己をあおぎ心地よい風で気分も上々といったところに
鍋に綺麗に敷き詰められた「まる」がきた。

早速火にかけ、くつくつと温まった頃に葱を放りこみ、半生の葱とどじょうと
黄色い鼻の通る香りの山椒を一振りして頂くと、そこからはもう記憶を思い起こす
会話などなくとも、全てがよみがえる。
子供の頃はいささかしんどかったどじょうの味も、山椒と葱の香りとともに
むしろ心地よいほろ苦さと化して、ビールが進む。

森下 どじょうまる.gif

鰻の白焼きは白醤油ベースの透き通ったタレにちょいとつけて
山葵と共に頂くと、旨味充分で日本酒すら飲みたくなる。

〆の鯉こくも独特の旨味がしっかりとくる濃厚な味わいと
魚の身の締まった食感の心地よさで、
しっかり食べたという満腹感があってよい。
食後は川の景色やら商店街を楽しみつつぶらりと散歩し、うちわを片手に
お江戸気分と懐かしさで暑さも心地よい初夏のひと時を過ごした蚯蚓であった。

この店の場所はこちら
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2005年06月28日

淡路町(洋食屋) 〜薫香漂う日本家屋を改装した店

本日神田の有名蕎麦屋の界隈を徘徊している折、見つけた店に立ち寄り候。
有名蕎麦屋は店じまいの時分に明かりが灯っているため、
目に留まった次第である。

1階はカウンターとバーのような背の高い椅子のテーブル席。
急な木製の階段を上ると仕切りが比較的しっかりとし、個室の如くに利用できる
テーブル席が数個ある。
印象的なのは薄暗い落ち着いた照明のこの店じゅうに、お香のように薫香が漂っており、
それで一杯ビールが飲めそうな心地になる。

メニューは肉系の洋食めいたものが得意なようで、その他燻製のメニューをそろえている。
酒はワインリストがあるが、その他焼酎なども発注できるようである。

ビールとこの店オリジナルのたくあんと燻製卵のポテトサラダ、
燻製盛り合わせ、ハンバーグを発注。
程なくして皿が来た。

ポテトサラダは感じのよい和風のとり皿と共に出され、
頂くと、薫香とスパイシーな胡椒の風味、たくあんの甘っ辛さが
なかなか面白い一品。

燻製盛り合わせは、鴨肉がしっかりとした薫香に負けない濃厚な味わいを持っており、
しっかりとした中でのバランスが実に良く美味しい。
表面が揚げ煎の香ばしさとそこに薫香のする餅の燻製は珍品。
ベーコンは脂の元の風味がこの店の燻製チップと今ひとつ合っていないせいか、
相乗効果は感じられないがビールが美味しくなる定番的な美味しさ。

淡路町 燻製盛り合わせ.gif

ベーシックなデミグラスソースが嬉しいハンバーグは、
筋が入っていたり、ひいた肉というより肉を細かく刻んだような食感のする、
噛むほどに美味しさを増す作りが印象的。

淡路町 ハンバーグ.gif

この神田〜日本橋界隈では旧日本家屋を改築し、
そこで料理屋をはじめるという店が増えだしたように思われる。
まだ入ってはいないが、日本橋高島屋裏の穴子専門店や
先程オープンしたてで次に尋ねた折に記事にしようと思っている新富町の店など、
徘徊時に数件気になったところがあるので、
今後その類の店を色々記事にしていければと思う。

この店の場所はこちら
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2005年06月26日

松戸(蕎麦) 〜甘味の旨い蕎麦

本日知人に連れられ、松戸で蕎麦を頂き候。

蕎麦好きの蚯蚓のために、あまり馴染みのない街松戸という場所で
うまい蕎麦やといえば、という店へ連れて行ってもらった次第である。

店のたたずまいは実に感じが良く、神田の有名蕎麦店を思い出させる。
松戸という街はかつて宿場町で、この店は唯一といっていいほど
その名残を感じさせる構えをしている。

中に入ると手入れの行き届いた庭の木々が心地よい席へと案内される。
早速、最近執心の鴨なんばんを発注。
また、天ぷらそばが有名とあって知人と分け合う事にしてこれを発注。
程なくして蕎麦が来た。

天婦羅は小海老のかき揚げで、パン粉の如くに細かい衣に海老が絡む
円盤状の揚げで、胡麻油の香ばしさが引き立つ美味しさ。
蕎麦はみりんの効いた甘めの汁に、これまた甘味の強い蕎麦が実に良く合い、
粉の効いた練り山葵が旨味を引き立て美味しくいただける。
もちろん天婦羅と共に食べても一興。

松戸 天ぷらそば.gif

鴨なんばんはごろりと大降りの鴨肉とこれまた大降りの太葱が、
しっかりとした味わいと風味を放ち、浜町や森下で食べたものと、
よくある街のしっかりした鴨なんばんの間くらいのコクのある味に
仕上がっている。

松戸 鴨南蛮.gif

蚯蚓が出向きにくい場所柄ではあるが、また機会のあるときに、
訪れたいと思う蕎麦屋であった。

この店の場所はこちら
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2005年06月24日

銀座(蕎麦) 〜つまみの旨そうな蕎麦や

本日夜に蕎麦を頂き候。

人に誘われ、銀座では比較的新しい蕎麦屋へ出向いた次第である。
畳を連想させるデザインの階段を降り、地下にその店はある。
中は和風モダンな造りで、カウンターもある洒落た内装で、女性客が目立つ。

早速メニューを見るとワインや焼酎など酒が豊富にあり、つまみも充実している。
せいろの蕎麦は1日限定10食の田舎系と感じさせるものと、更科の2種。
最近鴨なんばんに執心の蚯蚓は鴨なんばんはないかと聞くと、
温かい蕎麦は無いという。メニューを見れば見るほど、時流の蕎麦屋である。
とはいえ、鴨のつけ蕎麦があるということで、産地表記もされた鴨に
興味も湧いてそれを発注した。

程なくして皿が来た。
蕎麦自体をつまんで食べたが、繊細なほのかな味わい。
これに対し、鴨のつけ汁は胡麻の香りもしっかりとしたつゆで、
香ばしく皮目が焼かれた鴨肉が沢山入っている。
汁や鴨肉の旨味と香りで蕎麦をすする感覚で、蕎麦は負けてしまっている
バランスの面から行くと最近の蚯蚓好みではないものの、
汁の旨さが充分に感じられる一品。

銀座 鴨そば.gif

ちなみに通常の更科蕎麦の汁は、連れから蕎麦湯を飲む際に
頂くと、風味を増す為の重ねた梅の味わいのある汁でなかなか。

辺りを見渡すとビールや酒を片手に、地鶏のから揚げなど、
つまんで飲んでいる客が目立つ。
そのつまみが小奇麗に盛られ、実に美味しそうである。

今回は蕎麦やとしてこのお店を訪れた蚯蚓であったが、
以前記事にした千歳烏山の蕎麦や(詳しくは4月10日の記事参照)
と同じ傾向のつまみの旨い蕎麦やという印象を
受けたので今度これを確認しにまた訪れたいところである。
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2005年06月22日

森下(蕎麦) 〜下町で、蕎麦を喰らって旅情気分2

本日昼に森下の有名蕎麦屋で蕎麦を頂き候。

浜町の蕎麦屋で喰らった鴨南蛮以来、温かい蕎麦のおいしさに今更ながら開眼し、
その心地のよさをもとめて、もう真夏といっても過言ではない暑い日でも
お品書きをみると温かい蕎麦のところに目が行く今日この頃である。

本日はよくせいろを頂く馴染みの店の鴨なんばんを食べてみたくなり、
足を運んだ次第である。
早速鴨なんばんを発注。程なくして蕎麦が来た。

浜町の店同様うっすらと細かい油が表面に浮かび透き通った赤茶けた汁から
蕎麦を手繰り寄せ、すすると鴨の風味、汁の旨味が来て美味しい。
汁の旨味を吸った蕎麦は噛むほどに甘旨く、ほっと一息つく思いになる。
鴨肉もレバーの美味しいところを濃くした旨味たっぷりの肉で、
肉をかぶりつきながら、蕎麦をすするもよく、夢中になって頂ける。
また、肉団子状になったものが、一個だけ入っており、こちらは旨味充分な
つみれで汁気たっぷりな心地でいただけてこれまた美味しい。
山椒をはらりとふりかけて頂くと、また油っ気を感じない一味違った涼しい
感じがして心地よい。

森下 鴨なんばん.gif

すっかり鴨なんばんに魅せられた蚯蚓は、今までせいろばかりを頂いてきた
他の店にも復習がてら足を運び、鴨なんばんがあれば、それを、
鴨なんばんがなくとも温かい蕎麦を頂いてみたい思った次第である。
せいろだけを頂いて遠のいてしまった店もあるのだが、
温かい蕎麦で違った一面を見出すことが出来たらと思うと、一層興味深いところである。

この店の場所はこちら
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2005年06月20日

馬喰横山(寿司) 〜平均的なきれいな刺身

本日昼にランチちらしを頂き候。
先日頂いた蕎麦屋の隣にあるのだが、よくありそうな名ではあるが、
この場所には比較的最近に出来た新しい寿司屋である。

中は真新しい感じが清潔感と相まって心地よいといったところ。
950円で二段重のちらしがあるということで発注。
手際よく刺身をカウンターからでも分かる厚めに切り分け、お重に入れる。

見ると950円にしては豊富できれいな厚い刺身が盛られたお重が来た。
頂くと鯵や鯛ももったりとおいしいく、まぐろも中トロくらいの程良く脂ののったものと、
赤身と入っており、こちらも粉わさびきいた山葵できれいに頂ける。
彩りもバランスよく、イカやいくらも相応に乗っていて、種類もあってどことなく嬉しい。
玉子もカステラ様の甘みが懐かしい味わいのものでなかなか。
値段から考えると十分満足のいく美味しいちらしである。

馬喰横山 ちらしすし.gif

この比較的寿司として食べ頃というより、新鮮で刺身で美味しい魚をどう寿司として
まとめるのか気になるところである。
人形町や薬研堀に心休まる良い寿司屋を見つけ、
落ち着いてしまっている蚯蚓であるが、
浮気心を出して、夜に握りを試しに行こうか迷う今日この頃である。
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2005年06月18日

下北沢(中華料理) 〜待望の海鮮冷し中華2

本日知人と共に下北沢へ海鮮冷麺をいただきに足を運び候。

毎度ながら、冷麺は発注しつつ、その他何を食すか迷いつつも
お店のサービスマンのアドバイスなど聞きつつ発注内容を決める。
この店は味付けを変えて少ない素材で多種類のメニューを見た目増やすのではなく、
いろんな食材で豊富なメニューを構成しているので、
色々目移りして中々決められないのである。

ビールで喉を湿らせ、多くの皿を並べられそうな広々とした席でくつろいでいると、
お店お奨めの海老と青海苔の炒めものが出た。

海老のフリットと四万十川の乾燥青海苔といった雰囲気の大きな青海苔が
ふんわり絡める様にいためてあるのだが、
青海苔の香ばしさと海老の風味のしっかり効いた一品。
油っぽくないさらりとした青海苔を海老と共に欲張ってほおばりすぎると、
若干口の中が脱水状態になるのだが、
そこにビールをあおるとさっと落ち着いて一興。

下北沢 青海憎uめ.gif

麻婆豆腐は絹ごしの豆腐を用いて食感滑らかでいながら、
唐辛子系の冷たい辛さがそのさらりとした感じを助長する。
また中国山椒の風味も感じるが、口に山椒の強い風味が残るというよりは
鼻を抜けていく香りがあって美味しい。
山椒で口の周りがひんやりするものもあるが、そういった感覚はなく、
当然辛いが口当たりの良い麻婆豆腐である。

下北沢 麻婆豆腐.gif

特筆すべきは「白きくらげのおこげ」で、フカを戻す時のスープがベースという、
とろみのついた白濁したスープに見た目に美しい白きくらげが沢山入ったものを
おこげにざっとかけて、頂く一品。

下北沢 白きくらげ.gif

スープのやさしい奥行きあるおいしさと、おこげの米の揚げた香ばしい
香りがこの上ない旨さを形成していてたまらない心地になる。
そこに白きくらげはへなへなな食感だけでなく、ぷりっとした噛み心地もあり、
見た目美しく、食べておもしろい。
そこにさくっとしつつトロッともした香ばしいおこげの食感も加えられ、
もうちょっと、もう一口と求めて食べてしまう。

〆にはいつも待望の海鮮冷しをさらりと頂き(詳細は5月12日)、
全てを堪能したという満足感で一杯になる。

最後に頂いた杏仁豆腐は甘味の苦手な蚯蚓でも美味しく頂ける一品で、
梅の仁のような木の実の味を一瞬感じるさらりと美味しい味で、
ミルクと甘味でお茶尾濁さない品のいい印象をうける。

下北沢 杏仁豆腐.gif

この夏この冷麺を食べにだけに何度下北沢に足を運ぶのか、
想像がつかないが、人と連れ立って、色々な皿を楽しみつつ、
海鮮冷麺を〆に食べる事が出来ればと感じた今日この頃であった。
posted by 蚯蚓仙人 at 06:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 下北沢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月16日

森下(居酒屋) 〜秋田料理の旨い店3 山菜につられて

本日夜に秋田料理の旨い店に山菜が入ったという連絡を受けて再び足を運んだ次第である。

一番目当ての山菜はもう品切れ手しまったらしいのだが、
ゼンマイ、ひめ竹を頂く。
ゼンマイは湯がいて、醤油と生姜で頂くいつもながら家庭的なものであるが、
普通の山菜パック入りのような細いぐにゃっとしたものとは異なり、
ニンニクの芽ほどのしっかりとした太さで、食感もしゃっきりしていながら、
噛むほどに粘りけが出てきて美味しい。

森下 ぜんまい.gif

ひめ竹も素焼きして、山椒味噌をかけていただくのだが、竹の焼いたときの香ばしさと
程良い甘み、そこにお母さんが作った味噌の山椒の青い香りが時折わっと襲ってきて、
実にうまい。

森下 ひめたけ.gif

柳ガレイの干物も縁側部分がばりっといただけて、日本酒がたまらない。
また、山形の小ナス、秋田のあぶりがっこや岩手の方の人参、と茄子(本来は牛蒡らしい)、
紫蘇で巻いて漬けた手製の漬け物など日本酒のあてに丁度よい品で本日も心地よく
ひっかけることが出来た。
また、塩で頂く手製のカボチャのコロッケももらい、心のみならず腹も十分に満足した日であった。

森下 漬物.gif

このお店の場所はこちら
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2005年06月14日

新橋(牡蛎) 〜不思議な折衷、不思議な牡蛎料理

本日新橋で夕食を頂き候。
今宵は一杯ひっかけるというより、食事がしたい感覚だったので、
土橋のガードを銀座方向へくぐり線路沿いの界隈へと歩いた。
線路下の店も気になるところを押さえて、辺りを散策すると、
オステリアとありながら、牡蛎をメインに出す店で、
ワインだけでなく日本酒や焼酎も揃える異質な店が目にとまった。
店の外に漂うにんにくの香りに誘われて、早速入店。

確かにオステリア風のカウンターはあるが、洒落たオイスターバーと言うより、
家庭的なイタリア料理店に近い造り。
しかし、メニューは和、伊、洋食めいたものが混在しており、発注に悩む。
とりあえず、牡蛎を堪能しようと、4種の牡蛎の盛り合わせを発注。
早速4種がきた。
3倍体の牡蛎は大ぶりでベーシックでいながら、塩気がきて美味しい。
成長過程の牡蛎は比較的旨味の強い脂肪分がわずかにくるミルキーな味わい。

銀座 生演繦.gif

特筆すべきは牡蛎の塩辛で、ウズラの卵黄と和えて頂くと、
酒盗のような発酵した旨味と、牡蛎独特のミルキーな風味が混ざり合って、
最高の日本酒のあてになる。

銀座 牡蛎の塩辛.gif

また牡蛎とリンゴのグラタンは2段論法的に組み合わせたような不思議な料理で、
リンゴの香りと、ホワイトソースが合うのは分かる。
また、ホワイトソースと牡蛎が合うのも容易に分かる。
従って、3者をあわせると美味しいのではということのようで、
林檎を半分に切って実をくりぬいた皮の器で牡蛎のグラタンを作ってあるのだが、
牡蛎のグラタンに林檎の香りの乗ったところを塩梅良く口に含むと実に美味しい。
しかし、バランスが崩れると難解な味わいになったりと、食べていて面白い感覚になる。

銀座 りんご牡蛎.gif

牡蛎のフライなどベーシックなパン粉で揚げた、家庭的な美味しさを提供する皿や、
牡蛎以外にも魚の刺身や煮付けなど品数が実に豊富である。

洒落たオイスターバーとも雰囲気が異なり、蚯蚓としては親近感の湧く店で、
今度はまた異なるメニューの組み合わせで牡蛎を堪能したいと感じた店である。

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2005年06月12日

銀座(中華料理)〜天龍で餃子を食らう

本日夜に記事のコメントで教えていただいた餃子のうまい店「天龍」へ足を運び候。
日曜日にこの界隈で美味しいものを手頃な値段で頂くのはなかなか難儀で、
嬉しい次第である。

早速餃子はもちろんのこと、麺も試そうと、セロリと鶏のそばを発注。
程なくして餃子が来た。
普通の餃子の2倍くらいの大きさの餃子で脂の甘芳ばしい香りが漂う。

早速一口頂くと、中の肉の旨味と、白菜様の葉物の旨さが口に広がる。
餃子の皮も当然、通常のものより丈夫であるが、もちっとしたものと言うより、
むしろ北京ダックをくるむ皮のような張りと甘みがあるもので、
中の具の旨味と餃子を焼く際に使った脂の甘い香りを一層強めている様に感じる。

天龍 餃子.gif

セロリと鶏のそばはふんだんなセロリと、コクある鶏でいささか旨味が強くて
舌が痛くなるほどの塩味のスープ。
ここに新宿の思い出横町を彷彿とさせる、コシとツヤのある太めの縮れ麺が
たんまり入っていて、熱いながらも豪快に麺をすするとスープが程良く絡んでうまい。
セロリに混じってキュウリやらカブの茎が入っていたが、これもスープとあう上、
セロリのみより楽しく頂ける。

天龍 セロリ蕎麦.gif

シンプルで豪快で手軽に頂ける銀座のうまい中華料理店といった印象を受けた。
このような大降りの餃子を食べて、上野の餃子の旨い店を思い出したので、
近々その店を訪ね、記事を書こうと思う。
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2005年06月10日

松原(中華料理) 〜繊細さと軽さと味の単調さは紙一重

本日夜に一頃に話題になった中華料理店へ人に誘われ出向き候。
世田谷線松原駅からしばし歩いたところにある。
玄米を使ったチャーハンが有名らしく、食べた知人が美味しかったので
本日行きたいということで、出向いた次第である。

混雑時にはそこで待てそうなバーカウンターを横目に奥のテーブル席へ通される。
店内は柔らかい照明に和中折衷のモダンなデザインが施された内装で、
若い客のみならず、年輩客も目立つ落ち着いた雰囲気の店である。

広東の郷土料理というカテゴリーがメニューに存在するが、
白金豚を使うなど、ちょっとしたイタリア料理店のような皿の名前の付け方をしている。
残念なことに目当ての玄米チャーハンはメニューから消えていたため、
迷いながらも別皿を発注。
バーカウンターが存在する創作中華系らしくワインなども豊富に存在するが、
20年ものの紹興酒があるということで酒は迷わずそれを発注した。

紹興酒はグラスのせいもあるのだが、良質のシェリーのような軽い口当たりで、
風味は花梨のようなしっかりした果実の香りがして美味しい。

一皿目の穴子のピータンソースの揚げ物は湯葉様の薄皮に包まれた穴子のフリットで、
もっちりしっとりとした食感と旨味がしっかり来る。
そこにピータンの黄身の風味のしっかりした
マヨネーズ風のソースが軽くあしらってあり、なかなか美味しい。

赤堤 アナゴ揚げ.gif

季節野菜と春雨の南乳土鍋の煮込みは百合の蕾の甘みやタマネギの甘みに
黄ニラや白ネギの風味が絡んできて、
これがしっかりととろみのついた春雨スープに食感のアクセントとしても働いて、
どの食材が主役と言うことなく協調して一つの皿となっている。

赤堤 土鍋はるさめ.gif

五目チャーハンは丸み帯びてぷっくりとした歯ごたえある米の食感を大切にした
ハムの味わい豊かなチャーハンで、その歯ごたえと親指の一関節分くらいの大きさの海老が
またもや適度な食感と風味のアクセントとなって飽くことなく頂ける。

特筆すべきは鶏肉と海老と卵白を使った蒸しものの皿で、
鶏肉と海老とグリーンアスパラガスなどの醤油風味の餡の下に白い豆腐のごとくに
卵白の蒸したものが潜んでおり、言うなれば”卵白の茶碗蒸しの中華餡かけ”である。
瞬間卵白だと感じるふわっとした茶碗蒸しと、
オイスターソースをちょっと感じる醤油風味の中華餡が
絶妙な優しい味わいを醸し出すなかに、
鶏や海老のしっかりした旨味が噛むと絡んで、
それが消えてはまた絡んできてと、いささかやみつきになる美味しさがある。

赤堤 卵白蒸し.gif

その他葱そばを頂いたが、軽い油で素材の良さが感じられる繊細な
日本人好みの料理である。
軽い油、塩味ベースで、醤油やオイスターソース、XO醤系で風味に奥行きを
つけるという手法が料理全般の傾向で感じられた。
いろいろなソースで炒めることがメニューに書いてあるが、
素材こそ違えど、土鍋料理、蒸しものの皿での奥行きのある味の付け方の
類似性を思うと、いささか創作らしからぬところが否めない。

調理法の細かい使い分けのみならず、例えば辛味一つとっても冷たいとか、
しびれるような感覚等を熟知して組み合わせて、
個性豊かな皿を生み出してきた本格中華の性質が、
「胃がもたれない、軽くていい」という日本人の油を敬遠し、
軽やかな風味を好む嗜好性の波と共にどこかへ流されていってしまった様に
感じてしまう類の料理に感じた。

言葉足らずな蚯蚓としては”異質の中華料理”といった表現になってしまうが、
食感の良さや素材のうまさが感じられる皿としては親しみ易さがあるので、
この”繊細”で軽い中華料理のジャンルをきちんと名付けてもらい、
店に入る前に識別できないものかと思う今日この頃である。

このお店への地図はこちら
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2005年06月08日

馬喰横山(蕎麦) 〜饂飩のような蕎麦

本日昼に馬喰横山で人気の蕎麦屋で食す。
けんちんが有名らしく、昼の混雑期には短い昼休みの時間を気にしつつも
列を作ってその順番をまつ客でにぎわう店である。

最近蕎麦が食べたくなることの多い蚯蚓は、ざる蕎麦にしてしまおうかと思いつつも、
人気のけんちんと饂飩にまで助兵衛心が高じて惹かれてしまい、
2色盛りに、けんちんを発注。ほどなくしてざるが来た。

普通にいただくつゆは関西風とも思わせる白醤油仕立てのようで、
色が薄く鰹出汁がかなり濃い。
薬味は葱、わさび、生姜に加えて、白胡麻、紫蘇など種類が豊富。
この旨味も塩っ気も強いつゆには葱などの薬味をふんだんに使って
蕎麦や饂飩をすする方が塩梅良くいただける。

馬喰横山 2色.gif

蕎麦は普通のものより太めで田舎と更科、饂飩の3種類を足して3で割ったような
平均的な味わい。
つゆはつややかでコシの強い饂飩との相性の方が良いような印象を受ける。

目当てのけんちんは粘りけと煮くずれぎりぎりの里芋や牛蒡、葱などがふんだんに入った、
軽い味噌仕立てだが、焼き餅を入れたような芳ばしい香りが印象的で、
蕎麦はこちらに浸けていただく方がしっくりきた。
しかしながら、冷たい蕎麦を暖かいけんちんに入れるため、
急速にぬるくなるけんちんと共に蚯蚓の食欲もいささか冷めてしまった。

馬喰横山 けんちん.gif

蕎麦屋と銘打ってある店であるが、むしろ饂飩の旨さのほうが分かり易く、
ざる蕎麦を目当てにはしない方が良いようである。
今度来るときは温かいけんちん蕎麦、もしくは饂飩を頂きたいところである。
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2005年06月06日

銀座(フランス料理) 〜グランメゾンの心地とは

本日夜に銀座並木通り沿いにあるフランス料理店に出向き候。
雑誌「おとなの週末」に連載されている山本益博のコラムを
愛読している蚯蚓であるが、
先月、そのコラムでこの店のシェフが引退するという情報を得て、
慌てて予約をした次第である。

1階のクロークで名を告げるとサービスマンの案内で、
螺旋階段を上って2階の部屋へ通される。
フロアは既に満席で、席間も近い割にサービスマンの数は多いので、
非常に人っ気が多く感じる。

カルトのメニューも頂いたが、あまりに目移りして決められなかったため、
コースを発注。
シャンパンを頂きほっと一息ついた頃に、早速アミューズが出た。

バフンウニの殻を半分に切ったものを皿にして、ウニの薄オレンジ色のムースと
ホワイトアスパラガス様の野菜の風味が美味しいムースが2段に重ねられて出された。
小さなスプーンですくって頂くと、かなり濃厚なウニの風味と野菜の旨味がぐっときて、
これだけでボトル半分を飲めてしまいそうな心地になる。

次に暖かいフォアグラの皿が出されたが、
サマートリュフのスライスがナッツのような香ばしさを
放っており、香り高いフォアグラと実に良く合う。
また、まわりの白い泡仕立てになったソースや
マデラ様のソースのふんわりとした食感をまとって、
フォアグラが口の中でとろけ、ほどけてゆき、たまらない心地になる。
パンもベーシックなバター風味のフランスパンからそば粉を混ぜたもの、
イチジクを入れたものなど5、6種類から選ぶが、どれも皮のしっかりしたもので、
ソースをさらうのに適した素朴でおいしいものである。

赤座海老のカネロニは平たいパスタをカネロニ状になるように
海老の身のまわりに這わせたもので、
見た目に説明しがたいが、食感が非常に楽しい一品。

ワインも進んで、心地よくなった勢いを借りて、
記念に撮影した和牛フィレ肉のポワレはフィレ肉の脂が入りつつも、
その脂の旨さのみならず、
赤身肉の肉の旨さがバランス良く来る肉の質の高さが皿の中で際立つ一品で、
大降りに切って頬張っていただくと、うるさくない葱風味の甘みのあるソースと
肉汁がたまらなく相まって美味しい。

銀座 牛フィレ.gif

その他ワゴンで運ばれてくるチーズ類はオレンジの色が実にきれいなミモザや
山羊のものなど頂き、その頃には濃いめのカルバトスに酒を切り替え、
日常のことなどすっかり忘れてしまった心地になる。

料理の全体的な印象は、
味わいは古典的ともいえるベーシックなフランス料理でありながら、
食感は実にバラエティーに富んでいるといったところである。
引退のうわさを聞きつけて足を運んだ一見客にも嫌な顔一つせず、
テーブル席まで挨拶に来てくれる
シェフと握手を交わしたが、肉厚なぷっくりとした幸せそうな手の平とは逆に、
その甲は油がはねて火傷したような跡が目立つ職人の手で、非常に感慨深かった。

正直庶民の蚯蚓としては、このクラッシックなフランス料理だけでは
値段の割に満たされたとは言い難い。
しかしこの店にはグランメゾンという一見かしこまりそうな場所でも気さくで心地よい、
きめ細やかな給仕を行うサービスマンがおり、そこに一流の余裕がうかがえた。
新しいシェフも楽しみであるが、その皿のみならずその一流のサービスも含めてはじめて、
値段のハードルを越えて、足を運ぼうかと思える店であった。
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2005年06月04日

森下(居酒屋) 〜秋田料理の旨い店2

昨日心穏やかに一杯ひっかけたく、森下の店へ足を運び候。
店の表には山菜が入りましたという張り紙がしてある。

いつも通り、80過ぎには見えないお母さんが一人、店を切り盛りしている。
カウンターの大皿をのぞいて、早速じゅんさいを発注。
ビールでのどを潤す間に、さっとゆがいて甘酢の小皿で出してくれた。

森下 じゅんさい.gif

柔らかい甘みと酸味、軽く醤油と生姜で味を調えた酢の物は
新鮮でまわりのゼリー質部分がとろっとしつつ、
噛むとしゃきっとした歯ごたえがあって実に旨い。

はたはたの焼き物も干物になっていて、旨味がほのかに増して、
むっちりした食感で酒が進む。
大根と塩鮭を甘辛く炊いた皿も酒粕が加えられ、塩気は強いが、酒のあてには良い。
この酒粕も秋田のものらしく、味噌のかわりにキュウリにも付けることを勧められた。
頂くと、普通の酒粕よりずっと旨味が強く、酒臭さがそれほど来ないので、
なかなか面白い感覚でキュウリを頂くことができる。

森下 はたはた焼き.gif

森下 しゃけ大根.gif

日頃の仕事のことでどうにもやるせない心地で店に入った蚯蚓であったが、
お母さんの穏やかな話と日本酒でほどけていく日であった。
山菜は本日端境でじゅんさいしかなかったが、今週にはまた秋田から来るらしく、
今度はそれを楽しみに、また足を運びたいところである。
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2005年06月01日

浜町(蕎麦)〜ほっとする鴨蕎麦

本日夜に蕎麦を食らう。

最近、「日々頂いても飽くことのない蕎麦」を好む蚯蚓としては、
明治座から甘酒横町へと続く道にある蕎麦屋の存在が貴重な今日この頃である。

先日はせいろを頂いたが、本日は暖かい鴨南ばんを発注。
この店は忙しい調理場とは対照的に、店員がいささか間の抜けたテンポで給仕をするため、
ゆったりとした時間が店内には漂っている。

普通の蕎麦屋よりも美味しい緑茶を頂きつつ、一息ついてしばらくすると蕎麦が来た。

浜町 鴨南蛮.gif

よくある鴨南ばんは鴨肉の油が集まって表面に大きな油滴と化して
葱の焼いた芳ばしい香り、黒い濃厚な出汁つゆの甘辛い香りが柚子と相まって
食欲をそそるものである。
これに対し、この店の鴨南はほのかに葱や出汁が香る程度。
しかしながら軽く表面にうすピンクの肉汁がしたたる鴨肉を一口頂くと、
レバーのような濃厚な味わいと、鴨の風味、わずかに柚子を感じて豊かな旨味となる。
これに驚いて器を覗くと細かな油が表面にうっすらと広がり、実にきれいである。

蕎麦を頂くと汁を含みつつもしっかりとした歯ごたえですすり甲斐があり、
蕎麦の風味も出汁の旨味も心地よく、七味など途中でふって口を飽きさせない工夫を
施すことなく、夢中になって次の一口のための麺をたぐる。
つゆも飲みながら頂きたいのだが、汁をすくうものがなく、
どんぶりを片手にすするのは器がしっかり熱くてそれを許さない。

歯がゆい想いをして蕎麦を頂くうちに麺はなくなり、しばらく器がさめるのを待って、
汁を頂きつつ、湯飲みに入れたそば湯と交互に頂き、実にほっとした心地になる。
他の品より少々値の張るものであるが、確かにほかのものとは一線を画した
鴨の旨味を品良く堪能できる一品で、またこれを食べに近々訪れたいと思う。


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