吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年05月24日

新橋(魚料理) 〜本能でかぎ分けて店を探す

本日夜に久し振りに新橋を訪れ候。
一杯引っ掛けようという恩師の友人の誘いで足を運んだ次第である。

星の数ほどまたたく赤提灯の町、新橋は蚯蚓も時間をかけて
良い店を見つけたいと常々思っている街である。

駅下の居酒屋密集地で数件はしごをすることが多い蚯蚓であるが、
待ち合わせ場所が第一ホテル東京であったこともあり、
新橋一丁目界隈の地上で店を探すことにした。

焼き鳥は判別に時間がかかるため、魚系に絞って店先のメニューを見たり、
メニューがなければ店を軽く覗いて客の食べる皿や飲んでいる酒、
時にはおやじの人相を頼りに店を選出。
やっとの事でカウンター席10席にも満たない小さな店の端っこにすわり、引っ掛け始めた。

ビールはサッポロかエビスの瓶をセルフサービスでとる。
どちらでもと思って、知らない常連客の背中にある冷蔵庫から申し訳なさそうに、
早速一本引っ張り出して開栓。
見慣れた肉厚で小ぶりのビールグラスをカチンとぶつけて半分ほど飲み干す。

店はメニューがなくお任せで出てくるとのこと。
お通しの後はメゴチの天婦羅なのだが、メゴチをいかにも築地から買ってきましたと
云わんばかりの厚手のビニールに入った茶色の紙袋の中から、魚を取り出し、
研いで刃の小さくなった出刃で手際よく裁いて店先に面した揚場で揚げる。

新橋 メゴチ.gif

背骨もせんべいとして揚げて出してくれるのだが、
塩とGABANの胡椒を振ったシンプルな味つけで、むしろそれが良い雰囲気でうまい。
肉厚のさくっとしたフリット状に揚げられたメゴチは、
その魚の持つしっかりした旨味が感じられ、
さくっとしつつ、ぷりっとした食感を楽しみつつビールのなくなる頃に、
一皿食べ終わるペースで頂ける。

腹の落ち着いたところで、次は様々な刺身。
こちらも親父が手際よく鰯等々をこれまた出刃でさばいててんこ盛りにして出す。
魚臭みを感じさせない配慮か、魚だけだと二日酔いし易い事を見越してか、
鰯はおろしにんにくと紫蘇を一緒に叩いたものと一緒に食べることを薦められる。
しかしにんにくの薬味を使わずともわさびで充分においしいのだが、
イカ、イカの子、カツオ、縞海老などどれもうまい。

新橋 刺身.gif

〆は刺身の3枚おろしの残りの身がついた骨でしっかりと出汁をとり、
濃い目の塩、たっぷりの葱、鰯を中心とした雑魚と片栗粉で固めた魚団子が
入ったスープが出される。
刺身で熱燗を堪能しきったこの頃にふさわしい、旨味も塩気もしっかりした
〆ですっきりと終えられる。

新橋 スープ.gif

さすが競争の激しい新橋ということもあって、のん兵衛のツボを心得た、
無駄のないひと時をリーズナブルに提供してくれた。
それにしてもこの店の親父は蚯蚓が「蚯蚓が行く」の話をしたときに、
とっさに徳冨蘆花の「みみずのたはごと」を出すなど中々の知識人で、
話に全く飽きが来ない。
旨い酒に旨い肴、親父の面白い話と3拍子揃ったまた行きたい心地よい店であった。
posted by 蚯蚓仙人 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 新橋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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