吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年05月16日

鷺沼(パン) 〜豊かな香りに誘われて

本日知人宅を尋ねるべく鷺沼で落ち合い、昼食を頂ける店を探すべく街をさまよい歩き候。
駅前ロータリーを見回す限りでは大型チェーンやファーストフードの占拠率が高い
蚯蚓のあまり好まない雰囲気が漂う街である。

そのためしばし時間をかけて駅前からすこし離れたブロックを散策。
半ば諦めかけた頃、バスの通るような大通りに面した一郭に
フランス国旗のひるがえる店を遠目で発見。
フランス料理の店だと思って近づくと、そこはパンの芳ばしい香りよろしくの
正真正銘のパンの店であった。

2階で食事が出来るとあって、下手な店より香りが既に美味しさを物語るこのパン屋での
食事のほうが充実したひとときになるであろうと瞬時に判断し、2階へ足を運んだ。

広々とした喫茶店風の2階席は家族連れが目立つ。
友人と共に昼のランチコースを発注。
もちろん、メニューは色々なパンを簡単に調理したものがメインで、
サラダかスープを選択。

蚯蚓はここの店の自慢の天然酵母パンのサンドイッチを発注。
おそらく職人でもあろう白ずくめの服を着た若い女性のスタッフが、
あまり慣れない雰囲気で接客やら給仕をこなす。しばらくしてサラダが来た。

鷺沼 サラダ.gif

スパイスの入ったハムにサイコロ状に刻まれたチーズ、ハーブなど凝ったものはなく
レタス、キュウリ、ニンジン、そこにフレンチドレッシングがかかり、
ハムの風味を除いて、実に家庭的な味。
続いてハムとチーズのサンドイッチが来た。

鷺沼 サンドイッチ.gif

はじっこを食べると、パンの表面の皮目部分が焦げる前の水分が飛んだかりかりの状態で、
チーズをパン生地に練り込んだわけでもないのだが、
薄いチーズをオーブンでカリカリに焼いたときのような芳ばしさが非常に心地よい。

また、さらに具のある方へ食べ進むと、ハムから出た肉の旨味とローリエの香り、
暖まったときに出たチーズの油分、これらがパンに程良く浸みて、
これにパンのライ麦のような穀物が持つ独特の酸味と一帯となって、
豊かな心地になる味わいと化す。
これをミントのような爽やかさを味わいのなかに持つ黒オリーブの付け合わせで
口直しをしながら頂くと結構なボリュームであるが美味しく頂ける。

このセットには最後にデザートが付くので合わせて紅茶を発注したのだが、
このデザートのカスタードが甘くなく頂けて、なかなか良い。
頂いたものといえば、サラダ、サンドイッチ、デザートといった軽食めいたものであるが、
その内容は素朴ながらも、優雅なひとときを過ごすことの出来るものであった。

鷺沼 サラダ.gif

食後に下の階でバケットを買って気づいたのだが、
どうやら下の階で購入したパンを上で頂くこともできるようである。
今度この店に来るときは、下の階でかった様々なパンを2階でコーヒーでも頂きながら、
食べ比べてみたいところである。
posted by 蚯蚓仙人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 人形町 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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