JR阿佐ヶ谷駅南側をガードに沿うように高円寺方向へ歩くと、
一本道に様々な飲み屋が商店街の如く並んでいる。
恒例の街歩きであるが、本日もやはりこぢんまりとしたもつ焼きやの赤提灯に引き寄せられ、
入る事にした。
中には実に肉さばきの上手そうな太肉中背の主人と愛想の良い奥さんが
狭いL字型のカウンターの中で、てきぱきと仕事をする。
もつが美味しいと云う事で、もつ煮とレバー焼きを発注。
レバーは軽く焼いたものとしっかり焼いたものの2種を好みで発注できる。
軽めに焼かれたレバーはきつめに塩が振られており、
いささか口しょっぱい感覚に陥りながらもニンニクと生姜の混ざった醤油タレで
濃厚なレバーの味わいを楽しみながら美味しくいただける。

もつ煮は信州系の味噌に乱切りにされたにんじんや蒟蒻が入っていて、
素朴ながら味噌の良いあっさりとした風味でねぎと一緒に食べると口が疲れることなく、
たくさん食べられる。

酎ハイはそれにポンジュースを加え、レモンを絞ったこの店のアレンジしたものが印象的。
ポンジュースを加えたことにより、酎ハイの一種独特の薬臭さが緩和されて口当たりが良い。
それでいて、よくあるサワーのように甘くはないので料理の邪魔をせず、なかなか美味しい。
つくねは粗引き胡椒がかなり効いたスパイシーな味で、
これははじめにビールと食べたいところ。
一級の美味しいやきとりというわけではないが、
蚯蚓の好物であるトマト割もある上に、トマトを焼いた串もあるので、
今度この店を訪れる時は、これらのトマト三昧ではじめて本日いただけなかったものを
丁寧に食べてみたい店であった。