京成立石はいつか記事にするであろう、もつで有名な一杯飲み屋や鳥屋など
呑み助にはたまらない、飲んだくれの街である。
そのような店は折を見て記事にするとして、蚯蚓がこの名店の多い街でこよなく愛す店が、
京成立石駅からUFJ銀行のATMがある側に降りて線路沿いにあるおでんを食べさせる店である。
この店はおでんと焼酎が飲める店で、狭い入り口から入ると最大席を作って7人ほどしか
座れないカウンターの小さな店である。
店に入ると鰹だしの香りに包まれて、仕事後で尖った気持ちも穏やかになる。
早速焼酎の水割りとキャベツ巻き、はんぺんを発注。

ここの店の恐ろしいのは、蚯蚓が色々呑んだ中で、圧倒的に焼酎を美味しく出すということである。
頼んだのはちょっと焼酎をこだわっていたりすれば誰もが知っている佐藤の黒。
今や「うちの店は焼酎にこだわってます。」と伝えたい時に、
魔王やこれらの焼酎をラインナップに組み込みアピールするのに用いられる
比較的メジャーな焼酎であるが、これを東京一美味しく出しているといって間違いない。
氷がまず氷屋から来るもの、佐藤に限っては割水の水は焼酎を作る際の仕込み水を使い、
あらかじめ割っている等仕込みの丁寧さもあるが、蚯蚓が思うに主人のステアが決定的である。
口にすると角がなく、口当たり良く芋焼酎のうまさが程よくくる水割り。
百聞は一賞味に如かずで巧い。
これに真面目に鰹出汁でとったおでんが来ると心底心が休まる。
祭り好きの主人は長きにわたって、このようなカウンターで客と接する仕事をしてきた事が
良く分るので、客のその日の心のコンディションをよくよく掴んで絶妙な距離感で、
相手をしてくれる。
しかし主人の商売っ気のなさには更に驚かされるが、
立石の相場でも安い方に入る価格で飲めるので、都心でしか飲まない人にとっては、
信じがたい存在のように感じられる。
烏山のオステリアと並んで蚯蚓の安住の店であるこの店は、
何度となく記事になるので、おでんについてはまた丁寧に書くことにする。
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