吾輩は蚯蚓である。夜を昼を様々な街に縦横無尽に出没するたくましい生き物である。
根っからの外食好き"蚯蚓"の食生態フードダイアリー。

2005年01月20日

浜町にて 〜店の情況を外のメニューが語る (小料理屋)

本日深夜まで行かない夜。
明治座から近いのもうなずける見るからに老舗の小料理屋風の構えをした店に遭遇。

よく見てみると店の外にお品書きがあり、値段まで表示する親切ぶり。
しかもこのあたりの店構えにしては、かなり安い。
客が入って欲しい”ワケ”あり店であると、思わず推測したくなる店である。
「なじみの客が年を召して減ってきてしまった」とか、「店の主人が急に料理が出来なくなってしまい、
味にうるさい常連が離れてしまった」、、等、勝手に想像を膨らます。
ともかく何やら”におう”店である。

浜町 店構え


野性のカンは正しいのか確かめるべく店へ入る。
その板場には職人的風貌の親父ではなく、30代かそれ以上の男性達が主夫のごとく料理や給仕をこなす。
6〜7席あるカウンターに座ると、おかみさん風のおかんがおしぼりを出してくれた。

とりあえず生、450円也。
夜定「本マグロ刺し」を発注したが、品切れとの事で「銀ダラ焼き」をかわりに頼む。
定食に付く小鉢として、カウンター上に並べられた大皿惣菜達から一品選べる。

生を飲みつつ魚が焼けるのを待つ。
お品書きを店の前に出す気の利きようは店内でもそうで、待つ間のつまみになる
おまけ小鉢まで出してくれた。
鉢を出す気前のよさや仕事帰りかどうかなどのコミュニケーションから、
こちらも気軽に色々尋ねても構わないだろうという空気を感じ、
当たり障りのない話から真相へと向かっていった。

・・・・・聞けば、このお店の主人が体を壊されてそれを機に息子が店の手伝いを
始めたと言う。「30代かそれ以上の男性」はこの店の主人の息子だったのだ。
察しが当たったのは嬉しい反面、後継者への世代交代の難しさがこの店にも津波の如く
押し寄せているのを感じて、いささか寂しい気持ちがした。

幸い主人は現在長時間ではないが、時間帯によっては店に立つらしい。
主人がいて、店を守る為に息子が勤めを辞めて店に入った。
よく主人が急に他界して店が途絶えてしまうことはよくきく話であるが、
この店はまだかろうじて糸が繋がった稀有な状態なのである。

そのような故、現状リーズナブルに魚の定食など大皿料理がそれなりに楽しめ、
ピンでも人とでも入っていける勝手の良い店である。
息子の腕が更に上がって、それに伴って内装を整備していけば、
より一層”下町のいい店”になると思うので、今後どんな店になるのか期待しつつ足を運びたい。
息子の精進を祈願。
posted by 蚯蚓仙人 at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 浜町 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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